宮城県、山形県、栃木県の郷土料理「なす炒り」のレシピをご紹介します。
宮城、山形、栃木に伝わる郷土料理「なす炒り」のレシピ
「なす炒り」は、地方によって作り方が全く違います。
宮城県は、仙南亘理平野、船形山麓、山形県は、村山盆地、上杉藩郷土集落、栃木県は八溝山地にそれぞれ伝わる「なす炒り」のレシピをご紹介します。
宮城県仙南亘理平野の郷土料理「なす炒り」のレシピ
材料
なす 200グラム
ミョウガ 1個
南蛮 1/2個
エゴマ油 大さじ1
味噌(または醤油)大さじ1・1/2(醤油の場合大さじ1)
作り方
なすを短冊切りに切ります。
まず、ヘタを切り落とします。
半分に切ります。
0.5センチくらいの厚さに切ります。
更に棒状に切ります。
ミョウガは、半分に切った後、
薄切りします。
とうがらし(甘とうがらしでもOK)は、種を取り除いて
輪切りにします。
じゅうねんの油(エゴマ油)で野菜(なす、ミョウガと南蛮)を炒め、(今回は、菜種油を使いました)
味噌、または醤油を入れ、蓋をして火を弱火にして、蒸し煮にします。
蓋がカタカタとしてきたら、蓋を取り、上下入れ換えます。
再び蓋をして、弱火で蒸し煮にします。
野菜(なす)に火が通ったら、全体をかき混ぜます。
出来上がり。
宮城県船形山麓の郷土料理「なす炒り」のレシピ
材料
なす 250グラム
大葉 10枚
南蛮 半分
菜種油 大さじ1
味噌 大さじ1・1/2
作り方
ますは、太めの拍子木切りにして、水にさらし、軽く水を切って油で炒めます。
味噌の乗せて弱火で蒸し煮にして、なすに火が通ったら、大葉と南蛮を入れて混ぜ合わせます。
山形県村山盆地の郷土料理「なす炒り」のレシピ
材料
なす 250グラム
菜種油 大さじ1
味噌 大さじ1・1/2
作り方
なすは、小口切り(または、いちょう切り、または、乱切り)にします。
鍋に油を強いて、なすを炒め、味噌をなすの真ん中に乗せて、蓋をして蒸し煮にします。
なすがやわらかくなり、味噌が溶け出したら、なすと味噌を混ぜ合わせます。
山形県上杉藩郷土集落の郷土料理「なす炒り」のレシピ
材料
なす(日焼けして傷んだもの) 250グラム
菜種油 大さじ1
甘酒 20グラム
醤油 大さじ1
作り方
箸でなすの周りに穴を開けて、水にさらします。
鍋を熱していったん火を止めます。油と醤油、甘酒を入れて再び火にかけ、水気を切ったなすをいれ、中火で炒めます。
栃木県八溝山地の郷土料理「なす炒り」のレシピ
材料
なす 250グラム
醤油 大さじ1
甘酒 20グラム
菜種油 大さじ1
作り方
なすを輪切りにして、油で炒めます。
醤油と甘酒を加え、蓋をして弱火にして蒸し煮にします。
なすがやわらかくなったら、ざっくりと混ぜ合わせます。
その他の「なす炒り」
日本の食生活全集には紹介されていませんでしたが、宮城県の北部と岩手県でも「なす炒り」は夏の常備おかずです。
宮城県の北部、岩手県では、油麩を入れて、なすの水分を吸わせます。
具体的なレシピは
材料
なす 250グラム
ピーマン 200グラム
油麩 1/2本
ミョウガ 1個
醤油(または味噌)
作り方
なすを、短冊切りにします。
油麩は、0,8センチくらいの厚さに輪切りします。
ミョウガは、斜めに薄切りします。
鍋を熱して油麩となす、ミョウガを炒め、醤油(または味噌)を入れます。
鍋に蓋をして、火を弱火にして蒸し煮にします。
なすの水分が少ないようなら、水を足します。
なすがやわらかくなったら、混ぜ合わせてできあがりです。
油麩
油麩は、仙台麩とも呼ばれる、ごま油で揚げた麩です。
油があるので、料理にコクがでます。
乾物なので、比較的保存も効きます。ただし、やはり油が劣化する恐れがありますので、一般的な麩のように長期保存はできません。
全国的にも珍しい麩です。東北地方に旅行に行った際に購入してお試しになると、料理の幅も広がるかもしれません。