なすの油味噌について、一般的なレシピと郷土の伝統料理として伝承されたレシピについてご紹介します。
郷土料理として紹介するのは、群馬県奥多野地方と長野県佐久平地方に伝わるレシピです。
それぞれの違いをお楽しみください。
「なすの味噌炒め」一般的なレシピ
現代の「なすの油味噌」の料理は、味噌と砂糖がベースになっています。
微妙な味の変化をつけたい場合は、みりんと醤油も加えて「合わせ味噌」として味付けしています。
具体的には
なすの味噌煮の一般的な材料
基本のレシピ
なす1本(160~170グラム)に対して
みそ 大さじ1
砂糖 大さじ1
油 大さじ1
微妙な変化をつける
なす1本(160~170グラム)に対して
みそ 大さじ1/2
醤油 大さじ1/2
砂糖 大さじ1/2
みりん 大さじ1/2
油 大さじ1
微妙な味の変化2
なす1本(160~170グラム)に対して
みそ 大さじ1
酒 大さじ2
砂糖 大さじ1
みりん 大さじ1
油 大さじ1
というのが一般的な割合です。
作り方
具体的な作り方は、
フライパンで油をあたため、なすを炒め、調味料を合わせたものを加え、なすと一緒に炒めます。
伝統食として伝わる郷土料理「なすの油味噌」のレシピ
日本の食生活全集では、群馬県奥多野地方と長野県佐久平地方に伝わる「なすの油味噌」のレシピをご紹介します。
【群馬県奥多野地方】「なすの油味噌」レシピ
材料
なす 150グラム
ねぎ 100グラム
しその葉
味噌 大さじ1/2
菜種油 大さじ1
作り方
野菜を切る
なすのヘタを切り落とします。
縦に半分に切ります。
縦半分に切ったなすの先(おしりの方)から薄切りにします。
全部薄切りにします。
大場は、全部を重ねます。
重ねた大場を丸めて
ざくざくと切っていきます。
全部切った様子。
ネギは、みじん切りにします。玉ねぎの代用でもOKです。
フライパンで菜種油を炒めます。
ネギを炒めます。
なすと大場も入れて炒めます。
なすに一つまみの天然塩を加えると、野菜のうまみが引き出されます。
大さじ1/2の味噌を同量の水で溶き、野菜の上に乗せて混ぜます。
できあがり
【長野県佐久平地方】「なすの油味噌」レシピ
材料
なす 150グラム
ジャガイモ 250グラム
にんじん 50グラム
さやいんげん 50グラム
水少々
味噌 大さじ3
菜種油 大さじ1
作り方
野菜を切る
いんげんのヘタを手でちぎります。
本体も手で、ポキポキ3センチくらいの長さに折ります。
ニンジンはサイコロ目に切ります。
じゃがいももサイコロ目に切ります。
なすも縦に4つに割った後、サイコロ目に切ります。
フライパンまたは鍋で油をあたため、材料を炒める。
少々の水を加え、沸騰したら、味噌を野菜の上にのせて、弱火にして煮えるのを待ちます。
野菜に火が通ったら、かき混ぜます。
火から器に盛り、オリーブオイルを加えてもおいしくなります。
エクストラ・バージンオイルがおすすめです。
コクがあって、ご飯が進みます。
それでも残ってしまったら、カレーを少々加えると別の味も楽しめます。
なすと味噌は相性抜群
なすは、夏に採れる野菜ですので、身体を冷やします。マクロビオティックなどでは、陰性の食べ物として分類されています。妊婦さんが取り過ぎると、身体を冷やして流産する恐れがあるため、「秋なすは嫁に食わせるな」という言い伝えもありました。
しかし、身体をあたためる味噌と組み合わせることで、なすの陰性の性質が中和されます。
最近では、味噌と砂糖を組み合わせて「甘辛味」というように紹介されていますが、自然塩と自家製味噌があれば、素材から甘みが引き出されるため、砂糖を入れなくとも自然な味が楽しめます。