日本の食生活全集では、焼きなすのレシピについて、北は青森県から南は福岡県まで紹介がありました。
グリルで作る簡単な「焼きなす」のレシピと、各地方で伝えられる、焼きなすのレシピをご紹介します。
グリルで作る簡単な「焼きなす」のレシピ
なすは丸ごとアルミホイルに包みます。
魚焼きグリルに、並べます。
20〜30分ほど焼きます。
なすは、このような状態になります。
アルミホイルから取り出します。
熱かったら、冷水で冷やし、なすの皮をヘタの方からむいていきます。
なすのへたの方からむいているところです。
全部むくとこんな状態になります。毛を毟り取られた鳥のようです。
皮をむいたなすに、醤油や味噌、生姜醤油、ごま油と醤油、鰹節と醤油をかけて食べます。
皮をむかずに味噌を詰めた「焼きなす」
菜種油と醤油をかけた「焼きなす」
生姜醤油をかけた「焼きなす」
ごま油と生姜醤油をかけた「焼きなす」
他に、オリーブオイルと醤油の組み合わせもオリエンタルな味わいでおいしいです。
各地方に伝わる「焼きなす」のレシピ
青森県津軽地方で伝わる「焼きなす」のレシピ
作り方&食べ方
なすのヘタを大きめに落とし、切り口にはしで、3~4カ所穴を開けます。
白締油(精製した菜種油)を注いで、囲炉裏のおきにのせて焼きます。
柔らかくなったら、熱いまま、まな板などの上で皮をむき、縦に包丁を入れます。
皿に盛り付けて、おろし醤油や三杯酢、練り味噌で食べます。
秋田県県北米代川流域で伝わる「焼きなす」のレシピ
作り方&食べ方
大きななすを丸ごと囲炉裏の中央の火を炊くところに入れて焼きなすにします。
おろし生姜炒りのたまりをかけて食べます。
岐阜県古川盆地に伝わる「焼きなす」のレシピ
作り方&食べ方
なすを丸ごと囲炉裏の火が勢いよく熱しているところに埋めて焼きます。
焼き上がった頃になすびから湯気が上がり、灰が吹き上がるのを目安に取り出して、灰を落として箸でなすびの皮を縦に一本裂き、味噌を入れて食べます。
愛知県東三河に伝わる「焼きなす」のレシピ
作り方&食べ方
丸のままかまどの焚き灰の中に入れて焼くとおいしくできます。しかし、時間がかかるので、急ぐときは、輪切りにしてほうろうで焼きます。
京都府短波山間に伝わる「焼きなす」のレシピ
作り方&食べ方
大きななすを風呂やかまどのおき火でゆっくりと丸焼きにします。
皮をむいて醤油や味噌をつけて食べます。
大阪府南河内山村に伝わる「焼きなす」のレシピ
作り方&食べ方
お風呂の焚き口に丸のまま放り込んでおくと上手く焼き上がります。
皮をむいてしょうが醤油で食べます。
兵庫県播州平野に伝わる「焼きなす」のレシピ
作り方&食べ方
なすを焼いて、しょうが醤油で味付けします。
島根県石見山間に伝わる「焼きなす」のレシピ
作り方&食べ方
こんろに乗せて焼き、細長くほぐして醤油をかけて食べます。
広島県備北山地に伝わる「焼きなす」のレシピ
作り方&食べ方
七輪でなすに焦げ目がつくくらいまで焼き、水にとって皮をはがしたものを包丁で幅一寸くらいに切ってから、鰹節と醤油をかけて食べます。
広島県芸北山間に伝わる「焼きなす」のレシピ
作り方&食べ方
ぬらした新聞紙になすを包み、かまどの住みに入れます。新聞紙が焼ける頃まで焼きます。
新聞紙が焼けないままだと、中のなすは蒸し焼きのようになっています。
徳島県那賀奥地方に伝わる「焼きなす」のレシピ
作り方&食べ方
焼いたなすを箸でほぐし、味噌で和えます。
愛媛県高縄山麓に伝わる「焼きなす」のレシピ
作り方&食べ方
なすはそのまま焼いて皮をむき、醤油をかけて食べます。
福岡県筑後川流域に伝わる「焼きなす」のレシピ
作り方&食べ方
なすびを焼いて皮をむき、醤油やごま油などをかけて食べます。
まとめ
昔は、囲炉裏、かまど、風呂の焚き口などを利用して、なすを丸ごとじっくり焼いていました。
現在は、囲炉裏やかまど、風呂の焚き口などがある家はほとんどありません。ガスコンロで直火で焼くか、魚グリルや、オーブンなどで焼くのがおすすめです。
炎のエネルギーが、なすの旨味を引き出して、絶品なお料理に仕上げます。
焼きなすに、醤油、味噌、しょうが醤油、三杯酢、鰹節醤油などをかけて食べれば、贅沢な一品になりますね。