青森県津軽地方に伝わる、「栗ごはん」の郷土料理、「栗飯」(「栗入りごままま」)のレシピをご紹介します。
青森県津軽地方の郷土料理「栗飯」(「栗入りごままま」)のレシピ
青森県津軽地方の栗ごはんは、「栗飯」または「栗入りごままま」と呼ばれています。
材料
もち米 1升(1.8キロ)
うるち米 1升(1.8キロ)
水 2升(3.6リットル)
醤油 215ミリリットル(または、塩 35グラム)
生栗 5合(1キロ)
ごま 5勺(100グラム)
作り方
もち米とうちち米は水に半日(または一晩)くらい浸けておき、洗います。
栗を鍋に入れて煮て煮ます。
栗が熱いうちに、包丁で鬼皮を蒸します。
ごまを炒り、すり鉢ですります。
ごまを炒ったすり鉢に、材料の水を入れてしばらく置き、すり鉢の溝に溜まったすりごまを浮かせます。
釜に、水を切った、もち米とうるち米とすり鉢のごま、水、醤油を入れて、炊きます。
米が炊き上がったら、
栗をごはんの上に乗せて、しばらく蒸らしておきます。
出来上がり
津軽地方に伝わる、真っ黒な栗ごはん「栗飯」
青森県津軽地方の習わしでは、9月9日の菊の節句に、酒の杯に乗せた菊一枝と一緒に栗飯を神棚にお供えします。
菊の節句は、別名「重陽の節句」とも呼ばれていて、平安時代の初めのころに中国より伝えられたと言われています。
奇数は、陽の数字とされて、奇数の最大数である「9」が重なった、重陽は、陽の気が増幅されるお目でたい日だと考えられてきました。
この日に欠かせないのが、菊です。菊の香りが気品があり、邪気を払うと言われているからです。
菊の花びらを浮かべた菊酒で長寿を願い、栗ごはんを食べて、無病息災や長寿を願いました。
現代では、忘れられてしまった日ですが、旧暦を使用していたころは、五節句を締めくくる最後の行事として、日本中で行われていました。
旧暦の9月9日は、新暦では、10月中旬くらいに当たり、菊が美しく咲く季節です。
まとめ
青森県都賀津地方に伝わる栗ごはんは、見た目は真っ黒ですが、ごまの油と栗が合わさり、香ばしい味わいです。
菊の節句に真っ黄色の菊と一緒に神棚に並べると、黒と黄色のコントラストが美しいお供え物になったのではないでしょうか。