神奈川県三浦半島に伝わる、郷土料理「いとこ煮」のレシピをご紹介します。
「いとこ煮」とは、小豆など煮た煮物料理で、材料を煮えにくいものから追々入れていくことから「おいおい(甥甥)」、すなわち「いとこ」から由来していると言われています。
神奈川県三浦半島の「いとこ煮」のレシピ
材料
小豆
いんげん切り干し大根なす舞茸味噌
作り方
小豆を茹でます。
今回は圧力鍋で、15分圧をかけました。
インゲンを2〜3センチの長さに手でポキポキ折ります。
切り干し大根は、水で戻して、数センチくらいに切ります。
なすは、コロコロに切ります。
舞茸はほぐしておきます。
煮えた小豆に、インゲンを加え、自然塩少々入れます。
切り干し大根、なすを加えて煮ます。
野菜が煮えたら、味噌を加え、
かき混ぜます。
出来上がり。
味
小豆にほんのり甘みがあり、切り干し大根からも甘みが出ています。味噌を少し多めにした方が、ご飯のおかずになると思います。余ったいとこ煮は、水と粉とカレー粉を加えてカレーにして食べてもおいしくいただけました。そのほかの地方にも伝わる「いとこ煮」もご紹介します。
山形に伝わる郷土料理「いとこ煮」
材料
小豆
もち米
作り方
もち米を一晩水に浸しておきます。
小豆を柔らかく煮ます。
もち米の水分を切って、煮えた小豆の上に加え、ひたひたの水加減で一緒に30分くらい煮ます。
冷まして、砂糖と少々の塩を加えて混ぜます。
北陸に伝わる郷土料理「いとこ煮」
材料
大根
にんじん
里芋
ゴボウ
こんにゃく
油揚げ
小豆
作り方
小豆を茹でる大根、にんじん、里芋、ゴボウ、こんにゃく、油揚げを煮て、小豆を加え、味噌または醤油で味付けする*北陸に伝わる、精進料理。
浄土真宗の報恩講という行事の間に出されます。報恩講とは、親鸞の命日である11月27日の前7日間に営まれています。この間に出されるメニューの一つです。
親鸞は、北陸にご縁があり、浄土真宗を開きました。
奈良に伝わる郷土料理「いとこ煮」
材料
小豆
かぼちゃ
醤油
作り方
小豆とかぼちゃを炊いて、醤油で味付けします。
小豆とかぼちゃをすりつぶして甘味をつけたものが「いとこねり」です。*奈良では、当時に「いとこ煮」を食べると風邪を引かない、中風にならないと言われ、神棚や仏壇に供えてから食べています。
萩に伝わる郷土料理「いとこ煮」
材料
小豆
砂糖
醤油
椎茸
昆布
白玉
かまぼこ
作り方
ゆでこぼした小豆を少量の砂糖と醤油を加え、昆布と椎茸の出汁で一煮立ちさせて味を調えます。
冷まして、かまぼこ、白玉だんご、出汁で使った椎茸を加えて食べます。*萩地方で食される「いとこ煮」は、冠婚葬祭の料理として出される会席料理の一品です。おしるこに、かまぼこと椎茸が入っているように見えますが、甘みが少なく、デザートではありません。おかずの一つです。