山形県庄内山間地方と村山山間地方の「栗ごはん」レシピをご紹介します。
山形県に伝わる「栗ごはん」の作り方
山形県庄内山間では、「栗ごはん」を「栗飯」と呼び、村山山間地方では、「栗まま」と呼んでいました。
それぞれの地方に伝わるレシピをご紹介します。
山形県庄内山間地方に伝わる「栗飯」のレシピ
材料
栗(*柴栗) 1升
うるち米 3升
塩
水
*柴栗とは、小粒の栗のことです。
作り方
柴栗は、鬼皮をむいて、すり鉢で渋皮を取るようにゴロゴロと洗います。
うるち米は、洗って水を切っておきます。
うるち米に塩と水を加え、栗を加えて混ぜて、炊きます。
山形県村山山間地方に伝わる「栗まま」のレシピ
材料
うるち米 1升
もち米 2合
水
生栗 3合
醤油 茶わん1杯
作り方
生栗の鬼皮や虫食いの栗の部分を包丁でとります。
渋皮はすり鉢でこすり取ります。
洗った米に、*手づもりした水を入れ、栗を加えて混ぜて火を入れます。
*手づもりとは、手でおよその分量を量ることです。水加減は、米の上に手のひらを置いて、手首にあるシワの2本目あたりまで水を入れます。
ぷっーーと煮立ったら、茶わん一杯の醤油を加えて炊き上げます。
途中で醤油を入れるので、栗の色がきれいに出来上がります。
栗飯はかて飯
栗ごはんと言えば、ごちそうのイメージがありますが、昔は、そうではありませんでした。
100パーセント白米は、贅沢だと言われて、ごはんに雑穀や野菜を混ぜて炊いて、白米をできるだけ減らさないように工夫していました。
米の生産量の高い地域でも、日常食では、かて飯が普通でした。
白米に入れる野菜は、季節によって変わります。大根や大根のは、いも子、かぼちゃ、うわばみそう、栗などを入れました。
栗の保存方法
栗ごはんにする栗は、小粒の柴栗と呼ばれるものを使いました。大粒の栗は、冬の食料として保存して、わら仕事などをするときのおやつとして茹で栗にして食べました。
栗の保存方法は、二つあります。
一つは、水栗として、水に浸けておく方法です。もう一つは、砂栗として、砂に埋めておく方法です。
冷蔵庫や冷凍庫が無くとも、栗を長期保存していました。